吉原今昔物語 吉原の歴史を知ろう

  • 花魁道中
    (おいらん どうちゅう)
    花魁が禿や振袖新造などを引 き連れて揚屋や引手茶屋まで 練り歩くこと。今日でも歌舞伎 や各地の祭りの催し物として 再現されることがある。
  • 忘八
    (ぼうはち)
    遊女屋の当主。仁・義・礼・智 信・孝・悌・忠の8つの「徳」を忘 れたものとされていた。
  • 遣手
    (やりて)
    遊女屋全体の遊女を管理 教育し、客や当主、遊女との間 の仲介役。誤解されがちだが当 主の妻(内儀)とは別であり、 あくまでも従業員。 難しい役どころのため年季を勤 め上げた遊女や、番頭新造の なかから優秀な者が選ばれた 店にひとりとは限らなかった。
  • 三枚歯下駄
    (さんまいば げた)
    花魁が履く黒塗りの下駄。 重いこともあって、普通に歩くこ とが出来ないため、吉原の「外 八文字」、嶋原の「内八文字」 などと呼ばれる独特の歩き方 をした。きちんと八文字で歩け るようになるには3年かかった ともいわれる。
  • 八文字
    (はちもんじ)
    花魁の道中での歩き方。 「内八文字」(嶋原・新町)は、 踏み出す足が内側を回り、 「外八文字」(吉原)は外側を回る。
  • 伊達兵庫
    (だて ひょうご)
    花魁の格式に相応した壮麗絢爛 な髪型。横兵庫の派生形。文金 高島田の髷を大きく左右に張り、 そこに松や琴柱をあしらった簪 を左右に計六本、珊瑚大玉の簪 を二本、鼈甲の櫛を三枚挿した もの。歌舞伎『助六由縁江戸櫻』 の三浦屋揚巻等に見ることがで きる。
  • 身請
    (みうけ)
    花魁に限らないが、客が遊女の 身代金や借金を支払って勤めを 終えさせること。大見世の花魁 では数千両にものぼったという。
  • 吉原細見
    (よしわら さいけん)
    郭ごとに遊女の名を記したガイ ドブック。当時のベストセラーの 一つであったといわれる。
  • 二階回し
    (にかいまわし)
    遊郭で、遊女と客が寝る部屋の 全般を取り仕切る役の人。遊女 が特別な用事が無い時に部屋 を抜け出した事が分かると、 部屋へ連れ戻す事も役目の 一つ。
  • 廻し部屋
    (まわしべや)
    一晩に2人以上の客の相手を するような、位の高くない遊女 のいる部屋。